平日の平均睡眠時間は? アンケートから読み解く“睡眠と疲労のリアル”
「疲労とは、一時的な身体的・精神的負荷によって生じるパフォーマンスの低下と定義づけられています。そしてもっとも疲れやすいのは、自律神経の中枢として働く脳の視床下部であることがわかりました。つまり、疲労回復には、自律神経を司る脳を休ませるしかなく、その唯一のダイレクトな回復法が睡眠なのです。一方、疲労感とは、疲労が存在することを自覚することであり、疲労感はカフェインなどで一時的に軽減できるものの、疲労自体が回復するわけではありません」
疲労の正体に迫るには、自律神経の働きがポイントに。
「自律神経の最大の目的は、脳に酸素と栄養を安定供給し、脳の温度を一定に保つこと。自律神経は脳を守るために、各器官に指令を出しています。運動をすると疲れを感じるのは、脳に酸素や栄養が不足しないよう自律神経がフル稼働状態になるから。また、夏の炎天下で活動した時に、他の季節よりも疲れを感じてしまうのは、体温調節のために脳への負担が増えているからなのです。
つまり、疲れの発生源は肉体ではなく脳であり、脳にとって大切なのが自律神経です。自律神経が活発に働くと、酸素が大量に消費され、活性酸素が発生します。すると自律神経の機能が低下してその結果、脳が疲れます。