あなたも「住宅弱者」? 不動産専門家が教える!「物件を借りにくい人」の現状とは
の事業責任者である龔軼群(キョウイグン)さん(以下、キョウさん)にお話をうかがいました。
――まず「住宅弱者」について、どのような人を指すのか教えてください。
キョウさん年齢、国籍、セクシュアリティー、経済力、社会的立場などを理由に、住まい探しに困難を抱えるかたがたのことです。
国では、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、シングルマザー・シングルファザーを含む子育て世帯、外国籍などを「住宅確保要配慮者」と定めていますが、LIFULLではフリーランスや家族に頼れない若者たち、LBGTQ+なども加えて「住宅弱者」と定義し、サポートする取り組みを実施しています。
――「住宅弱者」が不動産オーナー(大家)から賃貸住宅を貸してもらえない、いわゆる「貸し渋り」される主な理由はなんですか?
キョウさんそれぞれ違ったいくつかの理由があります。たとえば低額所得者やシングルマザー・シングルファザーを含む子育て世代、勤務先というバックグラウンドのないフリーランス等は、経済状況の不安定さから支払いが滞ってしまうのではという不安があると思いますし、また高齢者であれば認知症による徘徊等の行動や孤独死の問題、外国籍の人であれば言葉の違いによる他の入居者とトラブルなどが懸念されるのだと思います。