「宿命のライバル」を素描で対比!「レオナルド×ミケランジェロ展」が6月からスタート
彫刻や絵画などにおける題材として頻繁に用いられたことでも知られています。
レオナルド、ミケランジェロの両者ともに、絵画となっていながらも、現在は失われてしまった「レダと白鳥」。本展では、追随者による2つの模倣作品を通して、オリジナルの姿を明らかにし、比較していきます。
●ミケランジェロに基づく《レダと白鳥》
フランチェスコ・ブリーナ(帰属)
《レダと白鳥(失われたミケランジェロ作品に基づく)》
1575 年頃 カーサ・ブオナローティ蔵
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti
ミケランジェロの失われたオリジナル作品はフェッラーラ公アルフォンソ・デステから依頼されたもの。自身の作品であるジュリアーノ・デ・メディチの墓碑に置かれた《夜》の寓意像の彫刻作品を思わせる、うつむいた女性の優美な横顔が印象的に描かれ、柔らかな雰囲気の中でレダと白鳥が向かい合っています。オリジナル作品は、ミケランジェロの弟子・ミーニの手によりフランスへ渡りましたが、17世紀半ばに焼却。本作はオリジナルの下絵に基づき、後代の画家・ブリーナにより制作されました。