打たれ弱いし、協調性がない?「ゆとり教育」の欠陥から生まれた世代が、“理不尽”に批判される理由。
と呼ばれるようになったのではないだろうか、とも思う。ただ、我々ゆとり世代の人格形成にゆとり教育が全く無関係かというとそうでもないと思っている。もしも一般的に言われる「ゆとり」像がゆとり教育と関係しているとすれば、上記4項目のうち私の考える注目すべき点は「絶対評価の導入」だ。絶対評価とは、それまで採用されていた相対評価が文字通り“学級や学年など、全体の中でどのくらいの位置にいるのかという評価基準”であったのに対し、“全体の出来に対してどうかではなく、あらかじめ設定された指導目標を基準に評価する”というものである。この絶対評価が何故ゆとり世代の人格形成に影響しているように感じたかというと、絶対評価は相対評価に比べ、教師の主観による判断の傾向が強くなり、客観性に欠けるという指摘が導入当時から数多く寄せられていたから。また、ゆとり教育導入以降、評価の観点において「関心・意欲・態度」が重要視されるようになったことで、内申点は実質テストの点数が50%、残りの50%は授業態度等で決まるようになった。つまり、苦手な教科でも授業態度を良くすることで半分はカバー出来、逆に得意な科目でも授業態度が悪ければ5段階評価をつけるにあたって減点対象となるわけである。