2016年3月22日 21:00
仕事、家族、愛…人生を考えさせてくれるイタリア映画のススメ
、日本人とはかけ離れているという印象が強いかもしれません。ですが、あえて言わせてもらいます(大声ではなく声のトーンを落として周囲の目を気にしつつ…)。「実は日本とイタリア似た者同士!」と。即、返ってきそうな「どこが!?」という疑問、ツッコミに答え、あろうことか人生の歩み方への示唆まで与えてくれる興味深いイタリア映画がこの春、立て続けに日本で公開されていますので順に紹介いたします!
■主人公を取り巻く環境に共感
まず1本目は、先日より公開中の『これが私の人生設計』。ヒロインのセレーナは決して“ピチピチ”とは言えない年齢の建築家で、世界各国で活躍し、新たなステップとして故郷のイタリアに戻ってきます。でもイタリアの経済状況は最悪。おまけに建築業界はいまだ男社会で、コンペに出品しても、女性という理由でロクに評価すらしてもらえず…。セレーナは名を偽り、自分は男性建築家のアシスタントという体裁でコンペに臨み、ローマの公営住宅のリフォーム事業のデザインを勝ち取ります。
セレーナはゲイの友人に身代わりを頼み、プロジェクトを進めていくが…。先進国の中でもイタリアは伝統的なカトリックの影響もあって保守的で、男尊女卑の風潮が色濃く残っています。