【インタビュー】中村悠一×櫻井孝宏 執着しない“瞬発力”が演技の肝に『虐殺器官』
全ては、原作者・伊藤計劃の“計画”だったのだろうか――?夭折の作家・伊藤計劃の小説3作を劇場アニメ化する企画「Project Itoh」。その第1弾として2015年10月に公開されるはずだった映画『虐殺器官』は、制作スタジオの倒産により制作中断…公開延期を余儀なくされた。だが、物語はそこで終わらなかった。チーフプロデューサー山本幸治が新スタジオ「ジェノスタジオ」を設立し制作を再開。劇的かつ異例ともいえる展開を経て、いよいよ公開される。
アフレコから2年――念願の公開を迎えることに「感慨深いものがあります」と語るのは、主人公のクラヴィス・シェパードを演じる中村悠一。「中止した計画を再び形にすることは大変だろうし、業界的にも珍しいと思う。『どうしても形にするんだ』という制作サイドの熱量をより強く感じた」。
“虐殺の王”ジョン・ポールを演じる声優・櫻井孝宏は「本当に青天の霹靂だった」と当時をふり返り、「具体的な公開日程を発表できるところまできたというのは、喜ばしい」と、公開決定を祝いだ。
2人だけではない。制作スタッフ陣、そして原作ファンや「ノイタミナ」ファンも首を長くして待ち望んでいたであろう本作に、中村さんと櫻井さんは如何にして挑んだのか?その想いに迫った。