2017年9月27日 22:05
【シネマモード】『エタニティ』トラン・アン・ユン監督の独創的な想像性の源は?
ナレーションにより物語が進んでいきますが、キャラクターたちの感情は表情やしぐさに物語らせていますね。
そうすることで、観客にも自分たちの感情を重ねる余地を残しているんです。彼らの行動の理由を、観客に想像してもらうことができる。そうすることで、観る人の感情を広げていきます。これは、すべてがすでに用意されている映画ではありません。それは私独自のスタイルと言えるのかもしれません。
――どのようにそのスタイルを生み出してきたのでしょう。
わかりません。
ただ、そうしたいと感じたので、そうできるよう感性を磨いてきただけです。実際のところ、何かから学ぶということはあまり自分らしくないので。
――あなたの作品からは、とても文学的な香り、そして行間のようなものを感じます。
本は読みますね。私にとってとても大事なことです。ジャンルは問わず。でも、それほど多くは読みません。本を読むのはとても遅いので。
読書をするときは、横になったりソファーに体を預けたりせずに、必ず机に向かって集中します。味わうように読んで、同時に夢を見ます。別世界に行くんです。特別な読書法ですね。ときどき、エンディングから読むこともあります。