2017年11月27日 19:00
【インタビュー】オンラインシアター始動 別所哲也が提唱する「ライフスタイルとしてのシネマ」
大げさに聞こえるかもしれませんが、そういう全てをひっくるめたビジュアルカルチャーが、今後、全ての産業を引っ張っていくことになると思います。スマホで全てを買うことができる時代だからこそ、そこに共感できる“物語”があるかどうかが大事になってくるんです」。
一方で、オンラインのみならず、“リアル”なイベントも打ち出していくつもりだ。「どんなに技術が発達して、スマホで何でもできるようになっても、人間というのは寂しがり屋だから」――。それは20年近くにわたる映画祭、そして10年におよぶシアターの運営の中で肌で感じた確信である。
「音楽産業でもフェスが盛況ですが、映画祭も“体験型”にシフトしていっているのを感じます。例えば星空の下、家族で寝袋にくるまって、川べりで橋げたをスクリーンにして映画を見る“ねぶくろシネマ”という試みだったり。昔、各家庭に風呂がなかった時代はみんな銭湯に行ってたけど、内風呂ができたら銭湯に行く必要がなくなる。
それでも温泉文化は廃れないし、アトラクションとしてのスーパー銭湯のようなものができたりする。体験やアトラクションを売ることって大事です。“オフ会(※SNSなどネット上でつながっている人々が、現実世界で集まり、親睦を深めること)