2018年1月29日 16:00
ヒュー・ジャックマン、エンタメと社会へのメッセージの“共存”を実現させるパワーに注目!
■“エンターテインメントと社会へ向けてのメッセージの共存”の担い手として…
その素顔はどこまでも明るく優しいけれど、実は演じる役は、ヒーローであっても正しさで押し切るだけではない、葛藤を抱えたキャラクターが多い。
出世作となった『X-MEN』シリーズのウルヴァリンはその代表格。ウルヴァリンが主役となるスピンオフ作シリーズでは、人とは違う能力ゆえに自分も周囲を傷つけてきた者の苦しみに焦点が当てられてきたが、不寛容が広がる世界へのメッセージも込めた最新作『LOGAN/ローガン』は3月発表の第90回アカデミー賞で脚色賞にノミネートされている。エンタメの中に、しっかりと主張を込めた作品という点では、『グレイテスト・ショーマン』もこの系譜。
また『プレステージ』(06)でクリストファー・ノーラン、『ファウンテン永遠につづく愛』(06)でダーレン・アロノフスキー、そして『プリズナーズ』(13)ではドゥニ・ヴィルヌーヴ…といまをときめく鬼才監督たちといち早く仕事をしている点も見逃せない。
昨年から今年にかけて、ハリウッドは差別やハラスメントなど様々な問題に直面し、大きく揺れている。その渦中で、エンターテインメントと社会へ向けてのメッセージの共存という、彼にしかできない使命を担い、ヒュー・ジャックマンはハリウッドの新生をリードしていくに違いない。
(text:Yuki Tominaga)
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