【インタビュー】濃すぎる30代がMEGUMIにもたらした境地――「意味のないことを大切にしたい」
そして「意味のないことをすること」――。30代後半を迎えたいまこそが「活動期です」と楽しそうに語る彼女に話を聞いた。
“好き”だけで終わらない、自らの発信力
「フリマガ」のきっかけになったのは、グラビアでの経験、仕事のプロセスだった。
「グラビアって、本や雑誌を作るのに近いんですよね。撮影されておしまいじゃなく、編集者さんと常に一緒にいて、話をする機会が多いんです。それもあって、本の存在はすごく身近に感じていました。そんな中で、当時のマネージャーと私でいつも『あの本が面白かった』とか『あれ読んだ?』という感じで、本の話をすごくしてたんです。そこからはノリですよね(笑)。
『私たちもできんじゃない?』『できるっしょ!』って」。
勢いとノリで作ったからこそ、そこには余計な計算も忖度もない。
「フリーペーパーであれば、どこからも制限が掛かることもない。そういう意味ですごく自由で、意味がないんです。金にもならないし(笑)、巨匠が登場するわけでもない。意味のあることばかりが求められ、ビジネス的なつながりがなければものづくりがままならない現代において、それって実はすごく大事で、レアなことなんじゃないかなと思います」。