2020年6月5日 12:00
映画から学ぶ「#Black Lives Matter」運動の重要性 “いま”こそ観るべき映画5選
Netflixにて配信中
『ブラインドスポッティング』立場によって見えるものは違う
カリフォルニア州オークランドを舞台に、黒人青年のコリンと幼なじみのヒスパニック系白人のマイルズの関係を通じて、今回のように繰り返され続ける事件を描く。オークランドといえば、『ブラックパンサー』の冒頭とラストに象徴的に登場し、かつてマイケル・B・ジョーダンが主人公を演じた『フルートベール駅で』の射殺事件は目と鼻の先で起こった。
この街で生まれ育った引越会社で働くコリンは、1年間の保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切ることだけを考えていた。だがある夜、白人警官に追われた黒人男性が背後から撃たれ死亡する現場を目撃。時を同じくして相棒のマイルズは、“妻と子どもを守るため”との名目で銃を購入した。
その日以来、銃撃された見ず知らずの男性のことが頭から離れなくなってしまったコリン。刑務所には二度と戻りたくないし、恋人とも仲直りしたい、人生を立て直したい彼はあと2日、1日と保護観察が終わるまで怯えながら待つことに。
その一方で、急進的組織“ブラックパンサー党”結成の地としても知られる街は急速に変わりつつあり、近隣のシリコンバレーから流れる富裕層に合わせてバーガーショップがヴィーガンバーガーを売り始めたり、ブラックカルチャーに憧れる“ヨソ者”たちが増えたりすることにマイルズは苛立っており、危なっかしくて仕方がない。