【インタビュー】水川あさみが語る“夫婦観”、同業だから「1番褒められたい」
こんなにだらしない夫と10年も一緒にいたら、仕方ない』という感じでした。演じているときは、暴言が滝のようにあふれてくるように見えればと思っていました」。
ちなみに、「映画の中のセリフは、ほとんどが台本通り」とのこと。足立監督の人生経験がにじみ出たワードの数々も面白ければ、10年連れ添った夫婦にしか見えない水川さんと濱田さんの空気感も、実に見事だ。
「実は、撮影中に岳くんと『次のシーンはこうしようね』っていう話は、一切しませんでした。話さなくてもできるというか、お互いを信頼しあっていたんですよね。むしろ作ろうとしなかったからこそ、自然な空気感が生まれたんだと思います。監督が『この人たちならできる』と思ってキャスティングしてくれたとしか思えない(笑)」。
演じる上で大切にしたのは「愛情」
演じるうえでは、“場の力”も大きかったという。というのも本作は、足立監督の自宅を豪太とチカ、アキの家に見立てて撮影しているのだ。
「美術さんが置いてくださったものもありますが、足立さんの家にあるものがそのまま映ってるんです。あの生活感はなかなか出せない。演じるうえで、助けになりましたね」。
「あと、足立さんの家で岳くんと、あるノートを見つけたんです。