くらし情報『堺雅人インタビュー 「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」』

堺雅人インタビュー 「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」

まだ結婚もしてないのにそんなこと考えてどうするんだ?と思いつつ(笑)、父親であることについて考えました。(父親を演じることに)もうそんな歳なのか…と喜びと戸惑いと半分半分ですけど(苦笑)」。

2004年の大河ドラマ「新撰組!」では、新撰組隊士の山南敬助を、同じく大河ドラマの「篤姫」では将軍・家定、そして今回の加賀藩士。激動の幕末の時代を描いた作品で全く身分の異なる人物をこれまでに演じてきた。それぞれの役を演じたことで武士という存在やこの時代を見つめる視点に変化は?
「いろんな武士がいるんだなってことは改めて感じましたね。時代も切り取り方によって、いろんな顔を持っていて、歴史の豊かさというのを実感しました。変わらない部分ということで言うと、山南(新撰組)も家定(徳川家)も、今回の直之(加賀藩)も、幕末における“負け側”の人間なんですよ。数年かけてこちら側(=賊軍)をやり続けてきたのがおもしろいなぁ、と。
つまり、見通しのきかない時代において、間違った選択をしちゃった人たちなんです(笑)。直之も、自分の家の財政は立て直しましたが、加賀藩の藩論を佐幕に持っていったことについては、“御次執筆”という立場にあったこの人の責任が随分あると思うんです。

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