2014年11月28日 11:34
11月のルポ・エッセイ漫画ランキング1位は、私たちは繁殖している
○監督不行届
安野モヨコの「監督不行届」は、一応巻頭で“このマンガはフィクションであり、実在の人物と団体とは関係がありません”と謳っているものの、明らかに、安野と国内屈指の映画監督/アニメーターである夫・庵野秀明の超ディープな家庭生活を赤裸々に描いたラブストーリー。ここで登場する旦那は“カントクくん”と呼ばれ、“国内のオタク四天王”とも噂される人物。結婚式後、アニメのDVDボックスを渡され、「残りの一生かけてオタク教育を施し、死ぬ頃には立派なオタクの嫁に」という宣誓(?)から物語は始まる。カントクくんが歌うアニソン、演じるアニメキャラクター、真似る映画のワンシーン、そのどれもがマニアックな内容にもかかわらず、徐々に同化していくロンパースこと嫁・安野……。読んでいて頭がおかしくなるくらい詳細なオタク用語2万字解説をはじめ、随所に挟まれる結婚秘話。そのどれもがコミカルで愛らしい。実はホントに二人とも根っからのオタクなんだな、そう再確認できる作品だ。
1位は内田春菊の『私たちは繁殖している』、5位は村上竹尾の『死んで生き返りましたれぽ』、8位はあさの☆ひかりの『ド芸能界の裏側ぶっちゃけていいスか!? 三十路グラドルのつぶやき』などがランクインしている。
なお11月のルポ・エッセイ漫画ランキングは以下の通り。
妻「たまには飲み会行ってもいい?」夫「ダメだ!息子がいるだろ!」共働きなのに育児は妻任せ!?ある日、妻が出張から帰ると『恐れていた事態』に…!?