2014年2月4日 12:30
羽田空港枠で国交省と「ケンカ」中のANAとJAL、その理由と利用者メリットは? (1) なぜJAL5枠・ANA11枠? 羽田空港の国際線がここまで増える!
○国の支援がもたらした分かりやす過ぎる結果
一方のANAは、JALが経営破たん前、同時期の有利子負債は7,746億円でJALより少なく、自己資本比率は安全水域の約18%で当然JALより高く、経常利益は400億円と赤字経営のJALとは比べるまでもなかった。しかし、最新(2013年3月期)の決算報告書では有利子負債は8,272億円とJALより圧倒的に多く、自己資本比率では37.3%とJALに水を空けられ、経常利益(累計)も536億円と利益は出ているもののJALよりはもうかっていない。
難しい経済用語を使って説明したが、ここまで数字にはっきりと表れていれば、誰がどう見ても、JALが再生した大きな要因が国による救済手段にあったと分かるだろう。それは国交省も暗に認めていて、今回の羽田空港の国際線の発着枠をANAに多く配分した理由を記者会見で、「JALに対する公的支援によって、航空会社間の競争環境が不適切に歪められることがあってはならない。(中略)このようなおそれをできる限り払拭し、公平な競争基盤を確保する」と説明した。
●羽田空港でJALが打って出た対抗策は?一方のANAにも懸念要素アリ
○「ドル箱」