と聞いてみたら、「なれるわけないだろう! うちの娘だってなれないんだから」と。その言葉を聞いたら、腹立たしいやら、悲しいやら。でもそれがバネになったのでしょうか、「今に見ておれ~!!」とすぐに会社を辞めて、とんでもないチャレンジをしたんです。
○「年収はいくらほしい?」の正しい答え
ガス会社を辞めた関下さんは、日経新聞の求人広告でたまたま見かけたシティバンク銀行に応募。外資系の銀行という、本人も予想だにしなかった華やかな職場で、正社員の地位を手に入れた。
――採用されるために、どんな作戦を?
絶対に受かるはずがないと、記念受験のような感覚でしたから、何の気負いもない代わりに、作戦も何もありませんでした。武器といえば、「金融機関に勤めた経験がある」ことだけ。ただ、当時のシティバンクは日本でのビジネス展開を拡大していくうえで、事務処理が得意な人材を求めていましたから、ちょうどニーズに合ったのが幸いして、採用してもらえたんです。
――採用試験で印象的だったことは?
面接で「年収はいくらほしいですか」と聞かれたことですね。最初の銀行員時代も、派遣社員時代も、年単位の収入なんて考えたことは一度もありませんでしたから、頭が真っ白になってしまいました。