『ルパン三世』新TVシリーズには隠されたテーマがあった! 浄園祐プロデューサーが最後まで悩んだ「物語の終わらせ方」
に参加した友永和秀さんが総監督を務めています。
うちにはもう何十年も『ルパン』を描いてきた人たちがいまだに現役です。友永は、『カリオストロの城』でクラリスを追いかけていく最初のシーンを描いていたり、昔でいえば『宇宙戦艦ヤマト』のヤマトや『宇宙海賊キャプテンハーロック』のアルカディア号がグアーっと飛んで行くシーンなどを手がけた人なんですよ。それこそ、目をつぶっていてもルパンが描ける、"ミスタールパン"みたいな人たちだからこそ、彼らに土台を作ってもらいました。彼らの描くルパン、彼らが動かすフィアットこそ、誰もが納得する『ルパン』なんですよ。
一方で若手にはデザイン・ファッション面を担当させましたが、中心がベテランだからこそ、若手の突拍子のない意見を咀嚼して『ルパン』にしてくれるという安心感がありました。僕自身で言えば、友永の『ルパン』を今のタイミングで出さないと、継承していけないぞという危機感もありました。テレコム内で継承するのと同じように、若い人たちにも『ルパン』を懐かしいアニメにしたくない。
リアルタイムで楽しめる、今をまだ生きて、けん引しているアニメーションにしたかったんです。
――本作はイタリアでも放送されるとのことですが、イタリアでの人気のほどは?
向こうの30~50代の人たちが、みんな『ルパン』を見て育ってるんですよ。