『ルパン三世』新TVシリーズには隠されたテーマがあった! 浄園祐プロデューサーが最後まで悩んだ「物語の終わらせ方」
広いヨーロッパの中でも、イタリアが本当に突出しています。そこには、トムスが長きにわたり番組販売をしてきたという歴史があります。イタリアでは、小学校から帰ってきたら、14時に『ルパン』がヘビーローテーションで放送されているのだそうです。だから、それを見て育った人たちが立派な大人になり、それを今度は子どもに見せているんですよ。
――そうなると、イタリアのファン、昔からのファン、新規のファンと、ターゲットが絞りにくくなるのでは?
世代を超えても性別を超えても、誰もが「『ルパン』ってこれだよね」と思うものを作りたいというところで、今回のTVシリーズを作っています。シリーズでいうと第2作の赤いジャケットの『ルパン』を基軸にして作っています。全24話なのですが、毎回その話数完結の話になっていることに加え、24本通して一つのテーマもあるので、一本のドラマとしても続き物としても見ることができます。
――レベッカやニクスといった新キャラクターたちが、ルパンたちと深く関わる役どころで登場しています。
ルパンたちの中でドラマを作る時に、紅一点は不二子だけなので、ある意味限界値もあるし、かといってそれを壊すわけにはいかないというジレンマがあります。