『ルパン三世』新TVシリーズには隠されたテーマがあった! 浄園祐プロデューサーが最後まで悩んだ「物語の終わらせ方」
そこで新しいキャラクターを入れることで化学反応を楽しんで、かつそれによってルパンたちをさらに生かしたいなと。不二子よりもルパンに急接近してくる若いじゃじゃ馬がいた時、不二子は今までルパンをはぐらかしていたけれども、今度はどうやって振る舞うのかな、ちょっと悔しいとか思うのかなという期待感を込めています。銭形にはMI6の捜査官・ニクスを対峙させて、ルパンたちを追い詰めていく時に新参者が登場することでどう立ち振る舞うか、しかもお互いに組織に属してしがらみに苦しむという共通点を持つ組み合わせです。2人が登場することで、新たな関係性と、いい意味でのひずみができ、それがドラマを生み出すきっかけになっています。――今回、企画を進めていく上で最後まで決まらなかったことは何でしょう?
「どうやって物語を終わらせるか」ということですね。新シリーズは24話を通した一つのテーマがあって、そこが毎回1回こっきりで何の脈絡もなかった『新ルパン』との大きな違いです。全体を太い線で貫いているドラマをどうやって終わらせるか。『ルパン』は終わらないものなのですが、物語としては終わらせなきゃいけない。
そこをどう締めるかというところにすごく時間がかかりました。