くらし情報『エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (341) 傾斜マンションと倒産社長。報告書を鵜呑みした進捗0.2』

2015年10月30日 09:52

エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (341) 傾斜マンションと倒産社長。報告書を鵜呑みした進捗0.2

ましてや四半世紀来の人手不足を抱えるプログラムの現場では、経歴詐称は日常茶飯事で、プログラムを組んだことがない「自称プログラマー」など、はいて捨てるほどいます。だから、採用時に見抜けなかったのは致し方ないとしても、「順調な報告書」を丸飲みしたI社長のほうにこそ問題があります。

○本当の構造問題とは

自称経験者や、傾斜マンションにおけるくい打ちの担当者を擁護するわけではありませんが、報告書を鵜呑みにするだけなら管理者も社長も不要の「進捗0.2」だということです。

すべての作業には「歩留まり」が存在します。「歩留まり」とは、ミスや不良の発生確率のこと。ヒューマンエラーに機械の故障など、トラブルの理由は無限にあり、プログラム開発はもちろん、ボーリング調査に不備が発生する確率だってゼロにはなりません。だからこそ、トラブルのない報告書など、疑ってかからなければならないのです。

先述のI元社長は、経歴を詐称した自称経験者ばかりを責めますが、どう見積もっても1年はかかる作業を半年のスケジュールで設定し、異論を許さなかった戦犯は社長自身です。
かけ声ばかりが大きく、社員のミスは執拗に叱責する人物で「物言えぬ空気」

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