2015年10月30日 09:52
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (341) 傾斜マンションと倒産社長。報告書を鵜呑みした進捗0.2
があったと、事業整理前に逃げ出した社員が語っていました。
建築業界でも同様の話を耳にしたのは10年たっても記憶に新しいあの事件です。
○10年たっても変わらないなら
あの「ヒューザー」などによる構造計算書偽造問題の当時、かなり現場に近い関係者から聞いた話です。
「鉄筋の数が少ないことは、現場の者なら誰でも気がつく。しかし、それを意見具申すると、次の仕事がなくなる。だから黙っている」
この話を裏付ける問題が、昨年南青山で発覚した「欠陥億ション」です。排水や配管を設置するための穴がないことが発覚し、建て替えとなりました。ミスは誰にでもあることですが、そのミスをミスとして報告できない構造が建設業界にあるのであれば、それこそが最大の「構造欠陥」と言えるでしょう。
今回の問題の全容解明にはまだ時間がかかりそうで、「自分たちの住むマンションは大丈夫か」と不安になっている皆様へ、贈る言葉があります。
「10年持てば大丈夫」
この言葉は、建築も手がける不動産会社の執行役員の言葉です。横浜の当該マンションが完成したのは2007年で、住民が手すりのズレに気がついたのは2014年で、7年後です。