2017年7月22日 11:00
『銀魂』の菅田将暉は、漫画と実写の誤差を見極める正確な物差しを持っている
13年9月号内「冒険者たち」より、菅田の発言を引用してみよう。
菅田「青山さんらしいなと思ったのは『おまえの芝居はまだ4分の1拍子だ』というものです。『音楽はもっと大変だ。16分の1拍子もやる。だから、おまえはトントントントンのトンの中をさらに4分の1に分けて芝居を考えていかないといけないんだよ。人間の人生を表現するためには自分の中のものさしのメモリを増やしていかなくてはならない。明日からはミリ単位で芝居をつけるからな』と言われたのです。それはすごく響きました(後略)」
今から4年前に、菅田将暉は、ミリ単位で芝居をつけることを意識付けられていたのだ。
それから4年、おそらく、彼はいっそう鍛錬を積んで、芝居に向かっているのではないか。その研ぎ澄まされた物差しは、漫画と実写の誤差や、相手役の間合いを、正確に捉えている。
■著者プロフィール
木俣冬
文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
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