くらし情報『鈴木おさむ、世の中を動かす創作意欲の源「彼らとの経験は本当に貴重」』

2018年5月23日 10:00

鈴木おさむ、世の中を動かす創作意欲の源「彼らとの経験は本当に貴重」

○恋愛邦画にお金を払う文化がなかった日本

――「映画監督をやりたい」わけではなく、この作品だからこそ監督をやる決断をされたんですね。30代以上が楽しめる恋愛映画ということですが、対象設定も早々に決められていたんですか?

そうですね。僕が高校ぐらいの頃、邦画を観に行くことがダサいみたいな、そんな風潮があったと思います。それを『踊る大捜査線』とジブリが変えた。邦画にお金を払うという地盤が、それらで築かれたと思います。

その後の潮流でいうと、日本人は邦画の恋愛映画にお金を払う文化があまりないなと思っていて、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)は大ヒットしましたが、どちらかというと涙を誘う方。そんな中で、漫画原作を中心とした「十代のキラキラムービー」が当たったのは、僕の中では大きなトピックでした。でも「十代キラキラムービー」がヒットするようになってから、実はもう10年以上経ってるんですよ。


初期の頃にキラキラムービーを観ていた人たちは、そこそこいい年齢なんじゃないかと。だとしたら、その頃に観ていた人たちは、年齢が合わなくて、キラキラムービーを観づらくなる時代がそろそろ来るんじゃないか。

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