2018年10月12日 12:30
三木聡監督、”気にしすぎ”な社会へ促す解放が「無意識から出てきた」
は、物理的なことだけじゃなくて、「自分の気持ちを外に出せ」というメッセージも感じました。
僕自身がネット世代じゃないということもあるんだけど、「つぶやいてるばかりじゃなくて、でかい声で言ったら?」という気持ちはあります。みんな「周囲がどう思うか」気にしすぎるんじゃないのかな? 人がどう思うかという事を、気にしない時間があってもいいんじゃないかな、って。
――「炎上したくない」という気持ちが……。
炎上上等、くらいで行って欲しい(笑)、ロックなんか不道徳だし、元々はそうだったわけですよね。でも、まがまがしさが縮小していくよりは、広がってそれぞれが自由に解放されていく世界の方が良いと考えていたんじゃないかと、作品を撮ってみて、思いました。――撮ってみて、ご自身の気持ちに気づかれたということですか?
そうです。意識的な領域は狭くて、結局は無意識の領域の方が広いわけじゃないですか。
映画や脚本に無意識の部分が現れていることに気づくと、「あ、ここか」と自分でもびっくりできるし、面白さの一つですよね。
撮影は主観的にやってるけど、客観的に評価する時間に、無意識に気づくのかもしれません。主観的な時間と、主観的にやったことを客観的に評価する時間が必要なのかな。