トラヴィス・ナイト監督、子供時代の“バンブルビー”体験を「すべて注入」
そこに愛や喜びを表しているもので、もはや単なる人形やフィギュアではなくなっていて、自分の一部になり得る。だから今回『バンブルビー』として映画作品にした時に、自分バージョンのバンブルビーをかなり投影していると思うよ。
――ある種、主人公のチャーリーとバンブルビーの関係性も、当時の監督とおもちゃのバンブルビーの関係と近いということでしょうか。
それは興味深い質問だね! そんなこと、考えたこともなかったよ。こういう作品では自分の実体験または人間関係を、監督はかなり反映するものだ。実はチャーリーとバンブルビーの関係というのは、僕の人生におけるチャーリーがいたので、そういう好きだった人をイメージして作ったけれども、もしかすると自分でも気づかないうちに子どもの頃の体験も入っていたかもしれないね!
――今回の映画は自分が撮るべきだったというような、運命的なことも感じましたか?
初めて日本に来た時、漫画の本をたくさん買って帰ったよ。日本語がわからないから読めないけれど、絵を見てかなりストーリーは理解できた。その中の『子連れ狼』が25年後、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』のストーリーにつながったわけだけれど、『バンブルビー』についても、自分が一番重要な体験をして自分の一部になったこの日本で生まれているわけなので、すごく縁を感じているよ。