スマホで文学女子を気どってみない? 無料でドヤ顔できる青空文庫
ドン引き覚悟で告白しますと、いまコラムを書いている部屋の壁に、この一部を印刷したものを張ってます。狂おしいほどに好きなのです。本コラムを書く理由のひとつは、これを激プッシュするためです。どうか地球に生まれたなら読んでください。読め。読むのだ。
舞台は明治。日本は西洋文明を取りいれて、文明開化を進めている途中。
さる貴族の令嬢が鹿鳴館の舞踏会に呼ばれたときの物語です。
そこで悲しげな顔をしたフランス人の将校と出会います。少女はまだ人生のことがわからないなりに、彼の目の奥になにかを感じることになるのです。
派手な事件がおきるわけではありません。ふたりの人物が出会うだけです。それでも、ふと記憶の底に焼きつくような不思議な出会いってありますよね。そうした瞬間をコレクションすることが、人生ってやつなのかもしれません。
かの三島由紀夫(この人も有名な文豪ですよね)も本作品をめちゃくちゃ誉めていた記録がのこっています。
なかでも「本来、芥川はこっちの作風に進むべきだった(これとは違って神経質な作品を書き続けたから自殺することになったのでは?)」とコメントすらしています。
芥川はとにかく文章がカッコいい。