産む選択、産まない選択。置かれた環境で決意が真逆になった二人【海のはじまり#4】
※このコラムは『海のはじまり』4話までのネタバレを含んでいます。
■コーヒーの注文に現れる弥生の気持ちの変化
突然現れた自分の子ども・海(泉谷星奈)と少しずつ距離を縮めていく夏(目黒蓮)。そんな夏に「海ちゃんのお父さんになってほしいし、私もお母さんになりたい」と急かし、海との関係をきちんと整理させようとする弥生(有村架純)。
それには、彼女の中絶の過去が関わっていました。
当時の彼氏との子どもを妊娠し、心の中では産む決意をしながら妊娠の事実だけを彼に伝えた弥生。しかし、彼から返ってきたのは、当然のように弥生も中絶を望んでいる前提での返答。
しかもこの彼、「もちろん中絶のお金は全額負担するし、それが責任であり優しさ」とばかりに話を進め、弥生の気持ちなど1度も確認しないのです。“俺ちゃんとしてる!”感をめちゃくちゃだしてる自覚のないクズ男。
弥生も本心を隠し、彼に合わせて中絶を望んでいるかのように返答することで、二人の方向性は決まってしまいました。
二人が話しあったカフェで、最初はカフェインレスコーヒーを注文していた弥生ですが、彼がいなくなった後、普通のコーヒーを注文している姿がまた胸に刺さりました。