2015年7月18日 19:30
「ファストとラグジュアリーの空間デザインの違いは時間のコントロール」。グエナエル・ニコラに聞く、日本のデザインの未来【Interview】2/4
――並木通りの店はファサードとエントランスを広げ、中央の階段の位置まで変更されましたね?
関わるプロジェクトで自分の感じる気になるところは最初に言った方が良いと思います。インテリアデザイナーはそれぞれでルールがはっきりしている。人の動きや風水的に見てとか、いろいろ上手くいかないと思うプランは一旦リセットしなければダメです。
――風水も考慮されるのですか?
風水は非常に大事です。この(私の)事務所も風水はすごく良いですよ。私が最初にやった仕事はパリのサンジェルマンにあるプリーツ プリーズのショップのリニューアルでした。その店は窓の前に壁があることで気の流れが悪くなっていました。そのためか、開閉式の壁什器がいつも不具合を起こしており、まずその壁を取って窓を生かすデザインに変更しました。
自然のエネルギーは重要です。扉は左側にあった方が良いし、階段の場所も人の動きに従ってあるべき場所は決まっています。それでないと店は上手くいかない。それはメンタルなことではなくて、自然のエネルギーなのです。
――その考え方は日本的なのでしょうか?
日本での最初の仕事は三宅一生さんにいただいた店舗デザインの仕事です。