2022年2月9日 12:20
自閉症の息子に話しかけ続ける店員 「障がいに気付いていないのか」と思っていたら?
立ち食いラーメン店があった。ここなら、外だし、電車が通るから大きな声を出しても誰も気にしないかも。
しかし、彼にとって、食事は座ってするもの。立って食べることができるだろうか?ドキドキしながら挑戦。大丈夫だった。しかも、このラーメンをとても気に入った。
それから、週末通うようになった。常連になり、店員さんと話すようになった。
いつも息子に「こんにちは」「元気?」「おいしかった?」彼が答えることはほとんどないが、普通に話しかけてくれる。
大体の人は、息子の障がいがわかると、私に話しかけてくる。
もしかして、障がいがあることに気づいてないのかも?と思っていたある日、
「ここにはいろんな人が来てね、ヘルパーさんと一緒にラーメンを食べにくる子もいるよ。ホームで大きな声でアナウンスの真似をしている子もいるよ。いつも大きな声で独り言を言っているから、聞こえないときは、今日はいないのかなと寂しくなってしまう。」と。
私は、息子がいつも大きな声を出すたびに、ハラハラドキドキして、一生懸命止めていた。周りからの視線も気になり、皆に迷惑がられていると思っていた。それを、その子の存在と思ってくれる人がいてくれることに、とても心が救われ感動した。