【エルピス 第5話 感想】岸本の強行突破に浅川がかけたひと言 2人の関係性が見える第5話
日常が麻痺した彼らにとって、この日は特別だった。
あの夜空だけは彼らに平等にあったのだ。そしてあの日、八頭尾山にいた井川晴美も、同じ空を。
こうして岸本は今後を揺るがす、決定的証言を手に入れた。
だがいつもなら喜んで報告する岸本の姿は、浅川の隣にいない。彼女はすでに齋藤正一という男に支配されていた。
無機質な恰好から、カジュアルな出立ちとなり、「好きな女とうまいもん食いたい」という甘い言葉に乗せられ、今日もまた、浅川の心は冤罪事件なんて忘れて、自分達マスコミの罪なんて考えず、完全に斎藤の元にあった。
そんな時、『ニュース8』のディレクター・滝川雄大(三浦貴大)から、斎藤が副総理・大門雄二(山路和弘)に可愛がられていると教えられ、浅川は驚く。
斎藤は多くは語らない男だ。知らなくていいことだと何かを隠し、優しさを見せる。
浅川はその優しさの裏側にあるものを見ようとしなかったのである。
再び距離が近づいた二人だったが、お互いの思惑をそう上手くは汲み取れないのだ。
岸本が抱えるもう1つの葛藤
一方岸本は、母・陸子(筒井真理子)との歪な関係にもケリをつけたかった。
陸子は「俺、この家出るね」