くらし情報『【『大奥』感想8話】片岡愛之助・風間俊介・中島裕翔、演技派の男たちが照らす孤高の女の魅力』

2023年3月3日 13:29

【『大奥』感想8話】片岡愛之助・風間俊介・中島裕翔、演技派の男たちが照らす孤高の女の魅力

孤独に落ちて心を閉ざすか、足りないものは誰かで補えばいいと思い直せるか、それはどんな組織においてもリーダーとしての分水嶺だと思う。

【『大奥』感想8話】片岡愛之助・風間俊介・中島裕翔、演技派の男たちが照らす孤高の女の魅力

※写真はイメージ

長いキャリアの中、複雑な役の経験も時代劇の経験も豊富な風間俊介演じる杉下の言葉は、ストレートに私たちの心に落ちてくるものだった。

優れたリーダーの資質を持った1人と、様々な才能を持った人間が結びついて力を発揮することで、組織は、ひいては社会は変革していく。

思えば、家光が初めて女の将軍としてお目見えをした時には、自らを滅びを覚悟した国の人柱であると悲壮な決意で明言していた。

数十年の時代を経て、今、女将軍は国を蝕む業病や貧困に立ち向かうべく忠臣達の力を借りて尽力している。

時の流れは、数えきれぬ人々の悲哀や無常を巻き込みながら、それでも長い時を経て、世の中は少しずつ良い方向に向かっていく。

それは時に容赦の無い厳しい死生観を織り込みながら、その上で人の善を信じて描く森下佳子の脚本の真骨頂であると思う。


【『大奥』感想8話】片岡愛之助・風間俊介・中島裕翔、演技派の男たちが照らす孤高の女の魅力

※写真はイメージ

今回の8話は、これまでの重い色調の物語から一転して、明るく開放的でもあった。

町中にお忍びでやってくる貴人、慎ましく清廉に生きている市井の賢者と、そこで起こる事件。

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