【下剋上球児 最終回・ネタバレあり】『下剋上』の意味とは… 卒業後の野球部メンバーたちの道
甲子園に行くという情熱だって同じぐらい強いはずだ。だが、勝負はそれだけでは決まらない。
7回裏、伊賀商業に勝ち越され、犬塚翔(中沢元紀)がリリーフに出る。
ワンナウト一塁三塁のピンチにスクイズされた球を、南雲が日沖壮磨(小林虎之介)にファースト送球を指示したにも関わらず、壮磨の好判断でセカンドへ送球、二塁、一塁とダブルプレイになる。
この瞬間、南雲の判断を壮磨が超えたのだ。
かつて、高校野球時代、賀門監督(松平健)の敬遠作戦に対し、正々堂々とプレイをしたいと言った南雲はついに「どんな手を使ってもいいか」と選手たちに宣言する。
選手たちはルールに則っていればそれは卑怯ではない、と笑顔で応えた。
『正々堂々』への南雲のこだわりを知る山住香南子(黒木華)が笑顔で見守っている。
南雲はようやく南雲自身の壁を超えたのだ。散々、「ザン高」と揶揄され耐えてきた彼らの強さのおかげで。
越山野球部はまさになりふり構わぬ作戦で見事逆転、ついに甲子園行きの切符を手に入れたのだ。越山野球部の甲子園に関わる費用も、美香(井川遥)たちのアイデアと彼らを応援する地元の人達のおかげで一瞬のうちに募金が集まった。