コンビニで泣き崩れる男の子 周囲が無視する中、1人の店員が近寄って?
と聞き取りやすい言葉で一言一句しっかりと発言する。
自分自身ムラが目立つタイプではないが、プロとして最初から最後まで表情を崩すことなく、接客をするのは凄い。人間最初から最後まで全力を出すのは難しい。素直に感服する。それほどまでに洗練された接客だ。
ある日、店内では昼時ということもあり、長蛇の列が出来ていた。しかし彼女のアルトボイスの声が響き渡る。
「お待たせして申し訳ない」と後ろのお客さんに対する配慮も忘れていない。
最強で最高の接客だ。
結果として、彼女の列だけが一番並んでいたのは皮肉なことかもしれないが、時間が掛かっても彼女のレジの一番顧客満足度が高く、お客さんも望んでいたのだろう。
かくいう自分だってそうなのだから。
支払った代金以上に心に残るものがあるのは彼女だけなのだから。
ある時、コンビニでは親御さんからおつかいを頼まれて品物がどれか分からずに泣き崩れている男の子がいた。
昔の自分に重ねて懐かしさを感じていたくらいで、自分は何も声を掛けられずにいた。大抵の人は誰かに声を掛けられない限り、対応はしないだろう。
そんな時もアルトボイスの彼女は自ら男の子に声を掛け、懇切丁寧に男の子に対応していた。