学童で遊ぶ子供たち 大人がハッとさせられたことは…【きしもとたかひろ連載コラム】
と笑っていた。それはサボっていたのではなく、いま楽しいことに忙しいのだろう。
自分にできないことは、足りていないのではない
同僚から「仕事できる人を見て、自分は全然できていないなって思うんです」と相談を受けた。
その「仕事できる人」といわれている職員も、同じようなことを言っていたのを僕は知っている。隣の芝を見て羨ましがるというよりも、引け目を感じることのほうが多いらしい。
あの人にできていることを自分はできていない。自分には持っていないものを持っている人を見ると、それが正しい姿のように感じて自分ができていないように思ってしまう。
もともといる自分に足りてないものがあるような、例えるならパズルのピースが一つ欠けているような気がしてしまう。
あの人は持っているけれど自分は持っていない。できていない。そんなことを思い始めたら、いろんな人と自分を比較して、パズルにはどんどん虫食いが増えていく。
子どもを見る時もそうだ。ついついできないところに目がいって、足りないように感じて、それを埋めることや隠すことに必死になる。
それが成長や教育と呼ばれたりもする。それってとてもしんどいことだよね。