女性に声をかけた、金髪のコンビニ店員 彼がとった行動に涙…
これからどうしたらいいんだろうか、雨が苦しそうに泣いていたのでつられてわたしも泣いてしまった。悔しくて、不安で、どうしようもなく苦しくて。孤独感に襲われた。
何も考えたくない、そう思ったわたしは何も買わずに外に出た。
もういいや、濡れて帰ろう。そう決意して屋根から一歩出たときだった。
「これもらってください、お疲れ様でした!来てくれてありがとう」
金髪のお兄さんがそこには立っていて一本の傘を私に差し出した。
さっきのだるそうな感じとは全く違い、前を向きハキハキと。
初対面なのにどうしてだろうか。わたしは目から自然と涙がこぼれ落ちた。
受験に落ちた気まずさからか、親や仲の良い友人は何も言ってくれず、わたし自身も自分を責め続けていた。
そんな時心に響いたその言葉。忘れられないその言葉。誰も言ってくれなかった、とっても温かくて優しい言葉。
「明日はきっと晴れるよ、大丈夫」
お兄さんはそう言って店内へと戻っていった。
これからもう一度チャレンジすれば大丈夫、私ならできるよ、そう言われているような気がした。
何気ない言葉だが、わたしにとっては最高の言葉だった。金髪が怖いとか真面目じゃなさそうとかそんな偏見を持っていた私だが、人は見た目ではない。