2018年11月16日 16:00
新手の「火災保険詐欺」が横行中!保険金で住宅の修理持ち掛け
「火災保険の保険金で家を修理しませんか」と持ち掛ける詐欺が横行している。災害の多かった今年は、国民生活センターへの相談が急増し、10年前の30倍以上に!経済ジャーナリストの荻原博子さんが詳しく解説してくれた――。
今年は、7月の西日本豪雨や9月に関西国際空港が浸水した台風21号など、自然災害の多い年でした。こうした風水雪害による被害は、火災保険で補償されます。
ところが最近、これを悪用し、「保険金で家を修理しませんか」と持ち掛ける詐欺が増えています。業者は「保険金が出るので、自己負担なしで修理できる」と強調し、「保険金請求の手続きも手伝う」と親切に話すようです。
しかし、業者の目的は、保険金請求サポートの契約をさせて、高額な手数料をとることです。同時に、修理工事も契約するケースがほとんど。
被害者は十分な説明がないまま契約してしまい、契約書が渡されないこともあるといます。
損害保険金の請求は、修理の見積もりを出して行います。ですが、全額認められるとは限らず、自己負担なしとは言い切れません。
たとえ見積もりどおり保険金が出ても、請求サポートの手数料は保険対象外です。保険金だけで修理するには、手数料の分だけ修理を削る必要があります。