2018年12月15日 16:00
平成後期のドラマたち ヒットの法則は「強いヒロイン」像か
時代の空気や、女性の生き方を映し出し、数々の話題を生んできたテレビドラマ。懐かしの名作と共に“平成後期”をプレーバック!ヒットドラマが映し出した時代のトレンドとは?コラムニストでドラマウオッチャーのペリー荻野さんが解説してくれた。
「平成後期はインターネットやスマホの普及により、“1億総批評家時代”に突入しました。低視聴率の作品や何か不満がある内容であれば、即座にドラマがたたかれてしまうように。社会では個人情報がさらされ、高齢者がオレオレ詐欺などの事件に巻き込まれるなど、多くの人たちが身近なところに脅威があることに気が付きます。社会に疑心暗鬼になり、くたびれ始めたところで必要とされたのは、強い主人公でした」(ペリー荻野さん・以下同)
『家政婦のミタ』(日本テレビ系・’11年)では何事にも動じることのない家政婦(松嶋菜々子)、『ドクターX』(テレビ朝日系・’12年)では「私、失敗しないので」と有言実行するドクター(米倉涼子)、『半沢直樹』(TBS系・’13年)では理不尽な上司たちに“倍返し”をしてくれる銀行マン(堺雅人)が大活躍。そんな勧善懲悪のドラマが、多くの人の胸を打った。