『妻のトリセツ』作者の離婚危機を救った夫との“トリキメ”
別居する気も離婚する気も、うせました」
夫婦関係を続けるうちに、男女の脳の差に対する理解も深まった。
「『PTAでこんなこと言われて』と夫に愚痴ると、共感してくれるどころか『君も言い方がなぁ』と指摘され、裏切られたような気分になることもありました。子育ての期間が長い人類は、群れの中で助け合いながら子育てをしてきましたが、そこでは、共感上手な女性ほど生存可能性が高いため、女性脳は共感を優先します。一方、狩りをしながら進化してきた男性脳は、目の前の問題点を即座に指摘する癖がある。ダメなことはダメと、瞬時に言わないと命が危ないから。だから夫は、向こうが99%悪くても、目の前にいる私の1%をついてくる。愚痴に共感しても、私を救えないから。それがわかってすっと心が軽くなりました」
共感してくれない夫は“わかってくれない夫”ではなく“妻を守ろうとする夫”だったのだ。
「夫婦の日常は、私にとっては男女脳の違いを知るための実験室。研究が深まるだけでなく夫婦の絆も強まりました。今では大切なパートナーになっています」
「女性自身」2021年2月2日号 掲載