くらし情報『足の骨ないアーティスト語る“呪縛”愛娘の「好き」が背を押した』

2022年4月3日 06:00

足の骨ないアーティスト語る“呪縛”愛娘の「好き」が背を押した

それは「義足のアーティスト」。

四肢疾患を抱え生まれた片山さん。両足の脛骨(けいこつ)がなくて、左手の指は、生まれつき2本しかない。長年、義足での生活を続けている。

「小学生のころは“スーパーいじめられっ子”だった」と振り返る。長いこと「自分も皆と同じようになりたい、人混みのなかに自然と紛れ込みたい」、そんな思いを抱き続けてきた。一方で、アーティストとしては、義足を素材にしたオブジェや、それらとともに障害のある自身の体を撮影した写真などを、作品として発表してきた。

「自分ではそこまでこだわってきたわけじゃないんです。
義足が主役なんて思ったことないし、特別扱いされるのもいや。ただ、もしかしたら私自身、呪縛に囚われていたのかも。ずっと追い求めていた“正しい体”という呪縛に」

こう自らを分析した片山さんは「でも」と続け、笑みを浮かべる。

「5年前、娘の陽毬が生まれて、ちょっと変わったんですよ。彼女の目線で自分の体を見られるようになったというか……」

少し前にこんなことがあった。保育園から帰ってきた長女が、驚いた様子でこう告げてきた。「○○ちゃんのママの足は硬くないんだってー」と。

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