2024年1月5日 11:31
それは「お母さんのせい」じゃありません。小児科医ママが気づいた「自分のせいかも」の理由
とされていました。「冷蔵庫マザー」という言葉もあったほどで、自閉症児を育てる母親は罪悪感を植え付けられました。今では自閉症は生まれ持った特性であり、母親の態度によってなるものではないことがわかっています。
その後も日本では1979年に小児科医で精神科医である久徳重盛氏が、子どもの病気や不登校などは母親のせいであるとして「母原病」という書籍を出しました。もちろん、これにも科学的根拠はありません。
1990年には、小児科医の柳澤慧氏が母親が赤ちゃんに積極的に話しかけたりスキンシップを取ったりしないと、表情が乏しく泣かない子「サイレント・ベビー」になるといった根拠のない自説を広めたこともありました。
現在、こうしたおかしな説は否定されていますが、それでもいまだに風潮として残っていて、だからこそ子どもに何かがあると母親のせいにされてしまいがちなのだと思います。
そして何より母親自身が、子どもに何かがあると誰かに何かを言われなくても、つい自分のせいだと思ってしまうことがあるのです。
「自分のせい」と思うのは愛情と責任感があるから
風邪をひいたお子さんをクリニックに連れてくるお母さんが「風邪を“ひかせてしまいました”」