特別養子縁組で「母」になって。元TBSアナ・久保田智子さんが「ちゃんとしたママ」の呪縛から自由になったとき
<TBSドキュメンタリー映画祭2024>ライフ・セレクション上映作品『私の家族』監督・語り:久保田智子(c)TBS
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20代のときに自身が不妊症で子どもを持つことが難しいとわかったという久保田智子さん。2019年に生後まもない女の子・はなちゃん(仮名)を特別養子縁組で迎え、家族になりました。
久保田さんが監督を務めた映画『私の家族』は、久保田さん・夫の典昭さん・はなちゃんという三人家族の軌跡、そして久保田さんの両親との関係も含め、家族のあり方に真摯に向き合った作品です。当事者であり、取材者であり、監督でもある久保田さんに、この作品に込めた思いを聞きました。
プロポーズされて「特別養子縁組を考えてる」と話したら
ドキュメンタリー番組がきっかけで、一気に「特別養子縁組」への理解が深まったという久保田さん
ーー久保田さんが初めて「特別養子縁組」を意識されたのはいつ頃ですか?
久保田智子(以下、久保田)20代後半に、テレビで特別養子縁組のドキュメンタリーを見たことがきっかけだったように思います。もともと制度自体は知っていましたが、養子を迎えて幸せそうに暮らしているご家族の姿を見て「こういう選択肢が本当にあるんだ!」