2019年9月15日 14:00
年金破綻の可能性はある?将来の日本の受給制度についてFPが解説します
これまで以上に厳しい老後生活が強いられることが十分予測できる中で賢明なのは、やはり、先に紹介した制度を賢く活用した自助努力に尽きると筆者は考えます。
国が国民に対して、老後生活は自分自身で準備してといった丸投げの批判も多いものの、不満を言っても何も変わらないわけであり、自分や家族は自分たちで守る考えを持つことがこれからの時代に必要なことと言えそうです。
年金制度の繰上げ受給についても知っておこう
現在、国民年金や厚生年金は原則として65歳から支給されることになっておりますが、65歳になる前に年金を受給することもでき、これを年金の繰上げ受給と言います。
繰上げ受給には、全部繰上げと一部繰上げの2つの方法が設けられているものの、いずれの繰上げ受給を行ったとしても、本来ならば65歳から支給されるはずであった年金額よりも少なくなってしまう点に要注意です。
繰上げ受給した年金は一生変更できない
仮に、年金を繰上げ受給するための手続きを行い、実際に年金の支給を受けた場合、以後死亡するまでに支給され続ける年金額は減額され続けた金額となり、一生変更することはできません。
繰上げ受給をした場合、長生きをすることでトータルの受取年金が少なくなる、障害年金や遺族年金といった他の年金の支給などに大きな弊害を生じさせるデメリットもあるため、繰上げ受給の請求は慎重に検討をする必要があります。