2020年4月26日 20:00
日本でベーシックインカムは実現できるか?導入のメリット・デメリットを金融の専門家が解説
の状態です。
モノが売れないと企業の売上が落ちます。企業は売上を増やすため、商品を値下げしないといけないので物価が下がります。これがデフレと呼ばれる状態です。しかし、商品を値下げすれば利益が減るので、従業員に支払う給料も減ってしまいます。これが、今の日本の状態なのです。
ですから、足りない分のお金をベーシックインカムとして国民に配ることで、不足を埋め合わせします。お金の不足が解消されるので、すべての人が豊かになれる制度なのです。
定年を迎えた人には年金、働けない人には生活保護、失業した人には失業保険といった社会保障制度によって、所得が少ない人を支える仕組みは用意されています。
しかし、これらの給付には審査があり、満足のいく額を受給できなかったり、まったく支給されなかったりする恐れがあります。そうなると、憲法で保障されている「最低限の生活」を送れない人も出てくるでしょう。
日本は先進国ですが、貧困による餓死が社会問題化しています。ベーシックインカムのような社会保障制度は、弱者を救済する手段の1つとなるのです。
近年、ベーシックインカム制度に注目が集まり、エリアや支給対象を絞って試験的に導入する国が増えています。