趣里&ジェシー、司法試験に合格した高校2年生“リアルモンスター”と対面 『モンスター』プロデューサーと対談
――(加藤に)「高校3年生で司法試験に合格した主人公」という設定は、どのようにできたのですか。
加藤:
彼女の人物像を作っていく過程で、15歳で合格など、“最年少で合格”という設定にすることもできたのですが、あえて最年少にしようという意識はなくて。彼女と父親がコミュニケーションをとる方法が、法廷につれていくことだったり、ただ法律の勉強が楽しくてのめり込んだり、たまたま受けたのがこの時期だった。みたいな形にしていて、すべての行動にあまり意味を持たせてないんです。
このドラマ自体、すべてそうともいえるんですが、人間ってすべての行動に意味や意志があるわけではないよねというのを脚本の橋部さんとよく会話するところなんです。行動理由がはっきりしている人間ってそんなにいないよねと。今後明かされていく、亮子が弁護士をやってみようと思ったきっかけもそうなんですけど、一時の衝動や何かのきっかけで、ふと行動してしまう。人間ってそういうものだよねというのが、モンスターの大きなテーマでもあり、各話で登場するモンスターが持つ“人間の危うさ”や“曖昧さ”みたいなものを描いてるつもりです。
高校3年生でというのも、若くして合格してやるぞというような意志で受験したというより、彼女にとっては、ただそのタイミングだったという感じですね。