くらし情報『がん患者の「3割」にうつ的症状!患者の心に響く言葉とは何か?』

がん患者の「3割」にうつ的症状!患者の心に響く言葉とは何か?

十人十色の患者さんに、それぞれに合った言葉をどのように選んでいるのでしょうか。

「頭の引き出しのなかにある、若いときに読んで感銘を受けた言葉や自分が心得としている言葉をポンポンいっているだけ」だそうです。

「患者さんの風貌や顔をみていると、『この人にはこういう言葉がいい』という発想が出てくるんです」

そんな樋野先生が患者さんに贈る言葉は、ときにドキッとするものもあります。

「あなたには死ぬという仕事が残されている」

こんなことをいわれると、初めはショックを受ける人がほとんどですよね。

「いまの日本で死は日常から切り離されています。クオリティ・オブ・ライフはあっても、日本にはまだ死の質を高めるという意味のクオリティ・オブ・デスはまだないのです」

その観点からすると、「死は悪いものではない」という考えなのでしょうか、とお聞きしたところ、「悪いものというよりは、仕方のないもの、不条理なもの」というお答えが返ってきました。

ただ、患者さんが若かったり、子どもがまだ小さかったりした場合、なかなかそう割り切れるものではないと思います。

その点をもう少しお聞きすると、「それはもう不条理だから、なんのために生まれてきたのか、考えるしかないのです。

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