社員の離職率が低下した企業も!掃除を自前で行う意外なメリット
たとえば企業が新しいビジネスにチャレンジしようとします。
が、『余裕がないとできない』という理由から、チャレンジしないことにします。その結果、さらに余裕がなくなっていき、じり貧の状態に陥ってしまいます。そんなとき、掃除は企業に余裕を与えるひとつのきっかけになりうるのです」
もう少し具体的にお聞きしてみました。
「自前掃除を導入してすぐは、反発も出るでしょうし、かなりバタバタすることが考えられます。それでもやらなくてはならないとなると、掃除の時間の捻出方法を従業員は考えはじめます。
そのためには、いままでの仕事のやり方の見なおしをせざるを得なくなり、その結果、仕事のやり方が改善されるのです」
「掃除ができない理由は、ビジネスのできない理由と似ている」という大森さんの指摘も興味深いものでした。
■掃除の導入で社員の離職率低下
本来の仕事でないことをやらされると、人は思索をはじめる、と大森さんはいいます。
効率ばかりに目が向いていると、掃除なんて時間とお金のムダだと早急に判断してしまいがちですが、大森さんは次のように指摘します。
「あまりにも早くムダとムダでないものを切り分けてしまって、本当はムダでないものを捨ててしまう危険があります」