なぜ子どもに算数をやらせる?実は「よりよく生きるため」のもの
『伝説の算数教室の授業』(宮本哲也著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者が経営する「宮本算数教室」への入塾方法は、「無試験先着順」。
にもかかわらず、毎年、生徒の大半が開成、麻布、栄光、筑駒、駒東、桜蔭、フェリスなど首都圏の最難関校に進学するという実績を叩き出しているのだそうです。
本書は、小3~小6、中学受験直前までの授業の実況中継に加え、これまで明かされることのなかった問題を含め、実際に同教室で使われているパズル、テスト問題を全種類網羅したもの。
2006年の『超強育論』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を再編集して刊行した『宮本算数教室の授業』(同)に、『超強育論』の理論編から一部抜粋したものを加え、再々編集したのだそうです。
では著者は、算数を教えることについてどう考えているのでしょうか?「はじめに」から、基本的な考え方を確認してみましょう。
■子どもが算数を学ぶ目的はなにか
著者は本書の冒頭で、「子どもに算数をやらせる目的はなんでしょうか?」と読者に問いかけています。
もしも「いい中学に入れるため」と答えたとしたら、残念ながら0点なのだとか。なぜなら算数をやる目的はただひとつ、「賢くなるため」