2021年12月30日 23:40
45歳最後の挑戦で妊娠。だいたひかるさんインタビュー「家族のためにも死なないことが私の唯一の目標です」#3
リンパ節への転移が見つかって抗がん剤治療を受けることになったときには、「もう不妊治療は無理なんだな」と思いました。
――無理と思われたのはどんな理由からだったのでしょうか?
だいたさん私は40歳になっていましたし、抗がん剤治療をすると閉経する可能性があると言われたんです。だから「もうダメなんだなぁ」「間に合わなかったんだなぁ」って。
――2020年秋には乳がんの治療を中断して、不妊治療を再開することを発表されました。そこに至るまでにはどんな思いがあったのでしょうか?
だいたさん乳がんが見つかる前に移植するはずだった受精卵がずっと凍結保存されていたんですね。乳がんの治療を続けていけば妊娠する可能性は0%ですが、受精卵を子宮に戻せばわずかなパーセンテージだとしても妊娠する可能性があるんですよね。
受精卵を凍結保存しているクリニックからは、年に一度、保存を延長するかどうかのお知らせが届くんです。おそらく私は破棄することなく、毎年、お金を払って受精卵を凍結保存し続けるはずです。
そうなると、長生きをして80歳、90歳になったときに「どうしてもっと若いときに受精卵を子宮に戻さなかったんだろう」