【知って得する!保険の基本】やっぱり必要?学資保険(後編)
私立高校の場合は3年間で約289万円かかるが、公立高校ならなんとか月々の家計から捻出することが可能なご家庭が多いのではないだろうか。
いったいいくら用意すれば足りるのか?
問題は大学だ。国立大学に自宅から通う場合でも4年間で約472万円、私立文系では自宅通学で約630万円、下宿の場合で約886万円かかる。
私立医歯系となると、自宅通学生で約2,922万円、下宿生では約3,305万円だ(詳しい金額は下図参照)。
大学生の教育費総額(平成24・25年度)
資料:(独)日本学生支援機構「平成24年度学生生活調査」から大学昼間部のデータ、文部科学省「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果」・「平成25年私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果」から執筆者作成
こうみてくると、中学3年までで備えた286万円と、同じペース(18万円/年)で備えると仮定した、高校3年間分の54万円の合計340万円では、国立大学に自宅から通う場合でも、やや心許ない。
私立文系で自宅通学の場合の約630万円を、0歳から高校卒業までに備えるには、年に約35万円、月々約3万円が必要だ。
児童手当と学資保険の2本立てで
そんなの無理!と思った方もいらっしゃるかもしれない。
しかし、ここで
「児童手当」のことを思い出してほしい。現行制度では、児童手当は0歳から中学卒業まで給付される。この手当を0歳からそのまま積み立てしていけば、それだけで約200万円になる。
これに別途、月1万5,000円を0歳から高校卒業まで積み立てていけば、342万円、合わせて542万円となる。
先ほどの「大学生の教育費総額」には、通学のための交通費や生活費も含まれている。全額を入学時に用意しなければならないわけではない。
子ども自身が入学後、学費の足しにアルバイトなどをしたり、奨学金を利用したりすれば、何とか実現可能な資金計画といえるのではないか。
この資金計画を実行する際、積み立てには学資保険を利用したい。確実にお金を貯めていくには、簡単に引き出すことができない保険の活用が適している。