【知って得する!保険の基本】やっぱり必要?学資保険(後編)
低金利が続く現在、定期預金よりは利回りがよいし、契約者(保護者)に万一のことがあった場合、以後の保険料の支払いは免除され、満期保険金は当初の契約通り支払われる※1。また、生命保険料控除が適用され、税金面でも優遇されている。
この場合に選ぶべきは、貯蓄重視型の学資保険だ。教育資金に備える目的なので、子どもの医療保障重視のものより、満期返戻金が保険料払込総額を上回る貯蓄重視のものを選ぼう。
具体的には返戻率が100%以上となっている商品だ。
満期金を一括で受け取るか、分割で受け取るかなどによって返戻率は変わってくるが、一例として、保険料払込総額約285万円に対して、満期返戻金総額が300万円ほどになる商品(返戻率約105%)などがある。
286万円という金額
最後に、冒頭部分で紹介した、子どもを持つ親が教育資金として高校入学までに約286万円を準備しているデータだが、実はこの金額は結構いいところを突いている。
というのは、国立大学に進学した場合、4年間で納める学費(入学金、授業料等)は約242万5,000円、私立文系の場合で約385万6,700円、私立理系で約518万7,200円となっているからだ(文部科学省「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果について」および「平成25年私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より)。
純粋に大学に納める授業料、入学金等のみを考えるとかなり現実味のある金額なのだ。子どもを持つ親の直感なのか、教育資金についてすでに調べは行き届いている、ということなのか。
現実にはこの金額に、通学のための交通費や、課外活動費、生活費等が加わり、「教育費総額」となる。こちらの金額を目安に資金計画を立てた方が安心だ。
学資保険は、少しでも多くの教育資金を確実に準備できる有効な手段なので、うまく活用していきたい。子どもの将来の夢をお金のために断念させることになっては、あまりにも残念だ。
※1 保険料支払免除を特約としている学資保険や、保険料支払免除が付加されていない学資保険もあります。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
いて座は「やる気がみなぎる1週間になる」